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2007年1月16日 (火)

私にとってのボランティア活動とは

青年海外協力隊OB(グアテマラ駐在員)

粕谷 泰洋

Dsc00011_1  私は今こうしてボランティア活動に関する文章を書くまでになっていますが、青年海外協力隊員としてグアテマラに行くまでの自分は特にボランティアに興味を示していたわけではありませんでした。3年前、イギリス、アメリカ、ドイツでそれぞれ研究やインターシップの経験を積んだ私でしたが、何れも期間が短かったため「何か1つの仕事を海外で責任感を持ってやり遂げたい」こういった少し自己満足的な動機の方が強かったように思います。しかし実際に現地で働き始めるとその考え方は徐々に変化していきます。先進国との格差は考えていたより大きく、その貧困が生まれる仕組みを打破することも非常に厳しいことを悟ったからです。グアテマラでの貧困サイクルは以下のようになっています(他の国も状況が似通っている)。

①.貧しい→衣食住の確保がやっと→②.教育が受けられない→③.知識、技術がないのでこれらの問題を解決出来ない、または気がつくこともない→④.よって現状は変わらない。

 Dsc00044                                                                         こういった現状を実感していくうちに私は自分が将来いったい何をしなければならないかを自覚するようになりました。それは先ほど示したサイクルの③の部分です。これは途上国だけでなくボランティアを行う側にも当てはまります。私がいたグアテマラものその例外ではありません。「日本政府が何千万円もの資金を使って井戸や灌漑設備を整えたが、しかしそれらの幾つかは全く使われていない。住民も援助をもらうことに慣れてしまい働かなくなる。先進国に求められる短期的な結果を満たすために長い目でみた長期的で大切なプロジェクトが打ち切られる」。今あげた問題はボランティアを受ける立場だけではなく行う立場の人間にも非があります。私自身も扱った仕事が小さかったため、同じ地域で行っている大きなプロジェクトを優先にされ、自分の仕事を相手にもしてもらえなかった経験もありました。そして自分の力不足を痛感することにもなりました。

 帰国後私が選んだ道はボランティアではなく日本での就職です。これはボランティアが嫌いになったわけでもなく現状に失望したわけでも勿論ありません。ただ今の自分ではグアテマラで見たような問題を解決する力がないからです。将来私はどういった形で世の中に貢献していくか?これは自分でもまだわかりません。しかしこの場をかりて私が皆様にお伝えしたいのは中途半端な知識、技術、知見でボランティアをしてほしくないということです。どんなに力をつけたとしても失敗のない活動はないと思いますし失敗しなければ次の成功もない、これも事実ですが、生半可な心構えで望むものでもありません。特に途上国の場合は1つのプロジェクトの良し悪しで場合によっては死亡者がでます。消えることのない怨恨が残る可能性もあります。何百年培った文化を葬り去る状況を作ってしまう場合もあるかもしれません。

勿論、これらの問題を恐れていては何も出来ないことも確かです。ですが、善意の気持ちだけでは空回りしてしまうのがボランティア活動だと思います。こういったコラムを与えられると肯定的な文章を書く方が多いと思いますが、今回は私自身の立場をわきまえずあえて少し厳しい意見を述べさせて頂きました。最後に私がグアテマラで活動していた際の写真を幾つか載せました。幸運なことに大学勤務だけでなく、私は大学周辺の諸機関とも仕事が出来たため様々な地域の文化や自然、伝統を目の当たりにすることが出来ました。生涯の友と言える友人も出来ました。この貴重な経験を無駄にせずこれからの活動に活かしていきたいと考えています。

 

 

 

I give you my word that that’s not going to happen.

 

 

 

ちょっと不順な心構えのような気がしますが後で考えたら正解だった部分もありました。2、3年という短い期間で結果を出すことは国際協力やボランティア事業で考えると評価が難しいというのが正直です。その国の発展や環境問題が1、2年で急変することは革命でも起こさない限り起こり得ないからです。だからこそ短期的な結果で良し悪しを判断するのは短絡的、熟慮に掛けるものであり、現実では成功か失敗かその時は評価できない結果の積み重ねが将来何らかのプラス、マイナスとなって表れる、そんなことを2年間で感じました。

Dsc00031 私のグアテマラでの活動もそれに当てはまると思います。2年間大学とその周辺機関で土日平日関係なく働き、練りに練ったプランもグアテマラのルーズなライフスタイルを前に脆くも変更を迫られる毎日、そのときうまく行った事業だって今はもうストップしているかもしれない。

 

 

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コメント

なんとも斬新で説得力のある内容で、読んでいて考えさせられました。


国際協力を行う場合、生半可な心構えで望んだ場合、被害を被るのは現地の人々だということを常に念頭において行動しなければなりませんね。すべてにおいていえることですが、国際協力においては自分のとった行動には特に大きな責任がのしかかっていることも自負しなければならないと思います。その人の「人生」がかかっているわけですから。


私の場合は、リソースネットワークという形で国際協力を実際に始めてみて、「これは一生続けていかなければならないな」と決心がさらに強くなりました。始めは悲惨なインドの状況をみて、いてもたってもいられなくて、いってしまえば自分の気持ちの霧をなくすために活動をはじめたところがあります。要するに自己満足のためにはじめたということになります。しかし、「やりたいからやっている」という気持ちと同時に「やり始めたからには続けなければ」という気持ちが一層強くなりました。


私は卒業後、日本の一般企業に就職します。経済的な理由と、日本の社会を社会人として見るためです。将来は、リソースネットワークを基盤として、インドと日本をまたいでさらなる活動を繰り広げていきたいと考えております。


このブログでのやすさんの考え方がイベント参加者へも浸透するようなイベントになれば最高ですね!!


栃木インターナショナル・アクト代表
荻野綾子

投稿: おぎん | 2007年1月19日 (金) 02時28分

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